平成15年12月定例会 発言内容 

平成15年12月19日
      討論

◆4番議員(浜田澄子) 〔登壇〕(拍手)
 請願第2号「子どもの権利を守り、保育・学童保育の充実を求める請願の件」について、公明党、市民ネット21、自民党市民クラブ、新風、自民・改革の5会派を代表して、不採択の立場から討論を行います。


 初めに、項目1から3及び5については、保育所等子育て支援の充実を求めたものでありますが、私たちも八尾市の将来を担う子どもたちの健やかな成長を心から願い、子育て支援施策については、充実を求めているものであります。

 しかしながら、本市を取り巻く状況を見ると、予断を許さない厳しい財政運営を迫られている一方で、市政全般にわたり達成すべき行政課題は山積し、これらすべての市民ニーズが実現できていない状況の中で、子育て支援のみへの手厚い予算配分を実行に移せば、それだけ他の市民ニーズの高い財源を削減することにもつながりかねません。これらの厳しい現状を踏まえた上で、以下のとおり不採択と判断するものであります。

 まず、項目1の「保育所の新設・増改築で待機児童の解消を図ること」についてでありますが、保育所入所定員については、今年度の30人に加え、来年度は私立保育所の増設も含めた170人の定員増を図っているところであり、これ以上の急激な定員増は難しいものと判断するものであります。

 本来、保育所とは、昼間に保護者の就労等で保育に欠ける状態にある乳幼児のための施設であり、現在は、在宅の子育て支援の一環としての利用も可能でありますが、保育所入所を本当に必要とする乳幼児が待機児となることのないように、施策の展開を図ることが必要であります。

 次に、項目2の「すべての就学前児童の子育て支援を充実するため、職員配置と予算措置を行うこと」についてでありますが、平成14年3月に「乳幼児すこやかプラン」を策定し、市民ニーズの把握のもとに、今年度からの全私立保育所での一時保育の実施を初め、病後児保育や休日保育、さらにはことし8月からの福祉会館での子育て総合支援ネットワークセンターの開設等、一定の子育て支援事業の拡充が進められているところであります。さきに述べたような市政の状況のもとでは、これ以上の職員配置を含む重点的な予算措置は、容易にすべきでないと判断するものであります。

 次に、項目3の「私立保育所の給与等改善費を増額すること」についてでありますが、私立保育園への補助金額は、この3年間で1億6000万円も増額しており、この額は本市財政上、決して小さなものではありません。今後はさらなる増額を求めるのではなく、その限られた財源でいかに効果的・効率的な運営ができるかどうかが問われるものであると判断いたします。

 次に、項目5の「共同保育所等の簡易保育施設の認可化を促進すること」についてでありますが、本来、認可手続は府が行うべきものであります。しかし、本市にとって認可要件を満たすための施設改善等の支援や、認可された場合の将来にわたる新たな公費負担は好ましいものではなく、幼保一元化や民間企業による保育所運営等も視野に入れ、多様な市民ニーズに対応できるような施策展開とすることこそ、現在の社会情勢に見合った公費負担のあり方であると判断するものであります。

 なお、理事者におかれましては、これら保育所等子育て支援の充実に関して、請願者の願意とするところを踏まえ、時代とともに大きく変化する市民ニーズを的確に把握し、小さなコストで最大のサービスを提供できるよう、最大限の努力を求めておくものであります。

 次に、項目4の「乳幼児医療費助成制度を就学前の児童まで拡充すること」でありますが、所得制限はあるものの、ことし1月から通院医療費助成制度の対象者を1歳拡充したところであり、その対象を現在の4歳児未満から就学前児童へさらに拡充するためには、6億2000万円以上もの公費負担が必要となるものであります。本制度は、大阪府福祉医療費助成制度の中で、その財源を確保しており、就学前児童まで対象者を拡充すると、その分は市単独の負担となり、これの財源確保が困難であるだけでなく、他の福祉施策とのバランスを考慮しても、本制度の拡充は現時点では困難であると判断するものであります。

 最後に、項目6の「留守家庭児童会(学童保育)の施設改善や、1学級35人編成、指導員の複数配置等の施策を充実すること」でありますが、まず、指導員の配置については、理事者見解によりますと、各児童会の状況に応じ、必要な児童会に対しては、既に複数の配置を行っており、今後も各児童会の入会児童数の推移、施設の状況等を踏まえ、適切に対応していくとのことでありますので、願意は一定満たされているものと考えます。

 次に、児童会の1学級35人編成についてでありますが、現在、児童会施設は、入会児童数や安全管理、学校施設との兼ね合いなど、各児童会のさまざまな状況を幅広く検討しながら整備が進められており、その施設に応じ学級が編成されております。これらを踏まえますと、学級編成については、児童の便益を最優先に幅広い観点から検討することが望ましく、一律35人にすることは、かえって放課後における児童の良好な生活及び遊びの場の形成に若干の問題が生ずるようにも思われます。

 また、請願の要旨に、「有料化によって入会を控えるケースが予想され、子どもの保育を受ける権利が奪われる」とありますが、放課後児童室条例及び同条例施行規則の制定により、入会児童の保護者に対し、一定の費用負担を求めるとともに、留守家庭児童会を放課後児童健全育成事業の中核事業に位置づけ、また入会資格を明確化することで、施設整備等、施策充実のスピードが速まり、反対に真に必要とする子どもたちが安心して入会できる留守家庭児童会が早期に実現できるものと考えます。

 以上のことから、項目6については、一部願意が満たされているものも含まれておりますが、その前提となる請願の要旨において述べられている留守家庭児童会の今後の施策展開に対する認識と見解が、請願者と私たちでは異なっているものと判断するものであります。

 また、項目4の乳幼児医療費助成制度の拡充については、昨年9月及び12月に、さらに項目6の留守家庭児童会の充実については、わずか3カ月前の本年9月定例会においても同様の趣旨の請願が提出されており、議会としても慎重審査の上、いずれも不採択としたところであります。

 わずかな期間しか経過していない中で、財政状況を初め、山積する行政課題等、本市を取り巻く状況が好転するなどの大きな変化が見られるはずもなく、そのような中で一転して議会の意思を変えることは、結果として市政に混乱を招くばかりでなく、市民の信頼を損なうことにもなりかねず、八尾市民の信託を受けて選出された市議会として、当然そうした道を選択すべきではないと考えるものであります。

 以上の理由により、請願第2号については不採択が適当と判断するものであります。

 不採択の立場から、討論を終わります。

 どうも御清聴、ありがとうございました。(拍手)


議長 採決 ○議長(大沢秀史)
それでは、討論を終結して、これより採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件、採択することに賛成の方は起立願います。
   〔賛成者起立〕

起立少数であります。
 次に、本件、不採択とすることに賛成の方は起立願います。
   〔賛成者起立〕

起立多数であります。
 よって、本件は、不採択とすることに決しました。



                        以上12月19日の発言と採決です。